文部科学省がスクールロイヤーという、専門の弁護士を配置する事が決まりました。
いい制度なのか逆に転ぶのか、さてどうなのでしょうか。
全国には約3万校がありますが、配置されるのは300人と言う事が書かれています。
学校現場でのいじめや虐待に対応するため、文部科学省が「スクールロイヤー」と呼ばれる専門の弁護士を全国に約300人配置する方針を固めたことが23日分かった。各地の教育事務所などに拠点を置き、市町村教育委員会からの相談を受ける。来年度からのスタートを目指して準備を進める。
学校現場では、いじめや虐待だけでなく、不登校や保護者とのトラブルなど、法的なアドバイスが有効な場面が多い。
引用:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190923-00000138-kyodonews-soci
目次
どっちの味方なのか?
このニュースを見た時に、いい制度かもしれないと思ったと同時に「これ・・・どっちの味方につくんだろう」と考えてしまいました。
弁護士というのは雇われた人を弁護するイメージなので、この場合雇い主は教育委員会側なのだと思います。
市町村の教育委員会から相談を受けるのが「スクールロイヤー」だそうです。
ということは、私たち保護者が接する機会はあるのでしょうか。
私たちは学校で何かあれば教育委員会などに相談します。
そこで解決できない場合はスクールローヤーに教育委員会からの相談になる。
学校を信用できない訳ではありませんし、教育委員会を信用していない訳でもありません。
しかしながら、教育委員会からの相談なのであれば、もし万が一、学校側がイジメや他でも先に証拠などを隠ぺいしていた場合はどうなるのでしょうか??
これだけ見ると、本当に子どもの立場と学校の中間に入って適切な対処をしてもらえるのか不安が残ります。
スクールロイヤーが全国の学校を回るわけではない
配置されるのは各地の教育事務所ということなので、スクールカウンセラーのように学校を回ったりはしないと思われます。
必要があれば、その学校に出向くでしょうけれど実際どのくらいなのかもわかりません。
保護者から直接相談できればいいのですが、そうはいかないかもしれませんね。
スクールカウンセラーは保護者からも生徒からも相談出来ますが、法的なことになるので直接というのは少し難しいのかなという感じもしますね。
法的な意見だけが本当に有効なのか
引用:http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/131/131_1/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2019/07/02/1418375_008_1.pdf
「法律の専門家である弁護士が、その専門的知識、経験に基づき・・・」とありますが、教育は別の範囲にあると思います。
例えばスクールカウンセラーの方たちやスクールソーシャルワーカー、現場の先生達の意見や情報、現状や知識などの共有をされていないと「法律のみが正しい」と経験則もなく言われてしまっては法律がある以上何も言えなくなってしまいますよね。
スクールロイヤーは弁護士なので法律を扱いますが教育現場に入るのであれば教育や児童に対しての講習や、せめて連携があればいいなと感じました。
スクールロイヤーを配置してから問題が起こった場合
さて、この制度を実施してからイジメにより問題が起こった場合の責任はどこにいくのでしょう。
先生による体罰などでも同じです。
学校でしょうか、先生でしょうか、校長でしょうか、教育委員会でしょうか、スクールロイヤーでしょうか。
結局、責任はどこが取るのか?
そういったことも事前に決まり事として決めておくべきだと感じます。
イジメなども暴力という形ではなく今ではネットでのイジメもありますし心的イジメもありますよね。
心的な場合、判断も難しいでしょう。
またスクールロイヤーを監督する場所が無いのも問題かと思います。
もう少し現場を変えてはどうなのか
先生という職業は本当に大変だと思います。
年々教師になりたい人も減り人材不足なのは承知しています。
下が足りないなら上を追加しようと思ったのかもしれませんが、教師1人あたり見る人数を減らし、副担任をつけるなど大人の目をもう少し増やしてもいいのではないのでしょうか。
この政策は本当の意味での解決にはならず、ますます教師を減らしていく一方なのではないでしょうか。
被害者を守るためのスクールロイヤーであることを祈ります
懸念ばかりになりましたが、スクールロイヤーという制度が子どもや被害者を守るための制度であることを本当に願います。
そして先生の負担を軽くするための制度であるようにと思います。
過去にスクールロイヤーの活躍で良い方向に向かった事例もあるので期待はしています!
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