お知らせ

日本と世界のインクルーシブ教育って違いがあるのをご存知ですか?

文部科学省が特別支援教育をインクルーシブ教育システムとしていることについて、完全な間違いという見解があります。

 

さて、インクルーシブ教育とは何でしょうか?
また教育現場においてメリットやデメリットはあるのでしょうか?

さくら
さくら
今日はちょっと難しいかも。でも分かりやすくお伝えしますね!

インクルーシブとは、「包括的な」「包み込む」という意味を持っています。

インクルーシブ教育システム(inclusive education system)とは、人間の多様性の尊重等を強化し、障害者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能にするという目的の下、障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みです。そこでは、障害のある者が一般的な教育制度(general education system)から排除されないこと、自己の生活する地域において初等中等教育の機会が与えられること、個人に必要な「合理的配慮」(reasonable accomodation)が提供されること等が必要とされています。引用http://inclusive.nise.go.jp/index.php?page_id=40

このように、現在は「普通学級」「支援級」「通級」「特別支援学校」と分かれている教室を1つにし一緒に学ぶ機会を与えるというものです。

一緒に学ぶことで助け合う心が芽生え、いじめのない思いやりにあふれた世界の実現ができるという考えのもと実施されています。

 

2010年から施行されてきたインクルーシブ教育ですが、海外のインクルーシブ教育とは少し違っているようですね。
日本と世界はどうちがうのでしょうか。

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日本のインクルーシブ教育

改正前

このような流れで、就学先というのが決まっていました。

 

そして、特別支援学校か支援学級か通級か普通級といったように色んな枝分かれがありました。
また、判断と言うのは専門家と保護者の意見で決まっていました。

 

発達障害グレーゾーンの場合は普通級か支援級?小学校へ進学する息子のことで一番悩んだこと。 それは普通学級か支援級か通級か。 グレーゾーンの場合や、軽度の発達障害の場合、...

 

改正後

さて色んな所が変わっていますが、まず「早期から本人・保護者への十分な情報提供」があり、真ん中の「総合的判断」があります。

 

変わっているのは「色々な角度から総合的な角度からの判断」になっているということです。

総合的な意見の範囲に入っている特別支援教育コーディネーターは

  • 「自分の学級の対応が精一杯で、対応ができない。」
  • 「多くの相談に対応しきれない」
  • 「コーディネーターはどのようにすれば普通学級で学ぶことが可能になるかではなく、特別支援学級へ変わることで解決する傾向がある」

 

と、子どもたちにとっての支援や共生につながっていない実態があり、
今と変わらず小学校の中で「支援学級・通級・普通級」に分かれています。

 

インクルーシブ教育とは誰をも排除しない教育です。
障がいがあっても、民族が違っても、違いによって分けない教育です。
様々な違いをもった子どもたちが、同じ空間で学ぶ教育のことを意味します。

 

そして、子どもが持っている課題や問題の原因を子どもに求める訳ではなく
周りの環境の関係を見るいう大きい視野で括ることで行き辛さの原因を少なくする社会のモデルを作ることが目的となっています。

 

文部科学省の資料の1ページですが、この中でも現実にできていないことが多いですね。

 

施設・設備のバリアフリー化というのもありますが、これはまったく進んでないように思えます。
専門性のある指導体制の整備というのも、学校や先生によって全く違うので進んでいるかと言えば昔よりかは進んでいるでしょうけれど・・・うーんといったところです。

 

合理的配慮とは、1人1人の特性や場面に応じて発生する障害・困難さを取り除くための、1人1人に合わせた調整や変更のことをいいます。

・・・が、この「合理的配慮」は線引きも難しく、先生によって違うところもありますので問題の1つではないかと私は考えています。

教育先進国イギリスのインクルーシブ教育とは?

イギリスの教育方針では「障がいのある子ども」という言い方はせずに「特別な教育的ニーズがある子ども」という認識です。

インクルーシブ教育(インクルージョン教育・統合教育)においては、
「特別な教育的支援の必要性がある子どもが、可能な限り通常の学校で教育を受ける」
「カリキュラムや学校生活において仲間と一緒に充分に活動すること」の基礎があります。

 

特別支援学校に通う子どもであったとしても判定書が必要になり、ほとんどの子どもが地域の通常学校へ通う事になるそうです。
通常学校へ入った後も行政や医療の専門家が入りサポートをしていきます。

 

1クラスも25人前後と少ないため、1人1人をよく見渡せ手助けを入れやすい環境にしています。

カリキュラムも3パターンほど用意されており、子どもの状況に合わせて組み込まれるので特別な教育的ニーズがある子どもが自立の道を目指すのに適していますね。

 

さくら
さくら
すごく手厚いと思いますが、イギリスではこれが普通なのです

日本と世界のインクルーシブ教育の違い

引用http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2015/06/16/1358945_02.pdf

こちらは文部科学省の資料の中の1ページです。

「全ての国民に、その能力に応じた教育をうける機会が与えられなければならない」と書いていますね。

 

世界との違いはここなのです。

引用:http://www.nakayoku.org/inclusive-education

(分かりやすい図なのでお借りしました。)

 

日本では、まず「その能力に応じた」という前提があり、小学校の中でも
通常級・特別支援級・特別支援学校と分かれていますよね。

 

ということは、最初から「同じ場で共に学ぶ」わけではないのですね。

日本のインクルーシブ教育が違うと言われているのはこういったところからです。

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不安要素も、もちろんある

やはり、今までに根付いた常識というのがあります。

「支援級」「○○学級」などといった場所から、いきなり普通級に入るとなると、子どもがすぐに馴染めるのか。

逆にイジメが起こったり、子どもが浮いたりしないだろうかと心配するお母さんは多いと思います。

 

また逆に「障がいのある子と一緒に授業して勉強が遅れたらどうするの!」という保護者さんもいらっしゃるでしょうね。
まだまだ課題は山積みだと思います。

 

しかし、日本のインクルーシブ教育とは、先ほどの図にもあったように全てを一緒にするわけではないので現状維持のままで支援が多少変わるだけなのではないかと私は思っています。

そして、たくさんの改善を行わなければいけないところも多いので、改正には当分時間がかかるでしょう。

 

この先、どう変わっていくのか見守っていきたいと思います。

 

さくら
さくら
就学前の支援や、就学中の支援がもう少し分かりやすいもので、気軽なものであってほしいと思っています。

 

 

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さくら
発達障がいグレーゾーンの子どもがいる母親です。 どうにかできないかと奮闘した過去があり 現在は楽しみながら家庭療育や考え方の見直しをしています。 独りで辛かった過去から、今の悩んでいるお母さんの力になれればと思い サイトを立ち上げました。