発達障害と愛着障害は、全くの別物ですが、若干似通った部分があるため、発達障害と混同される場合もあります。
愛着障害とはなんでしょう?
愛着障害は大人でも、知らないうちに患っているかたも多いのではないかと思っています。
目次
愛着障害ってなに?
愛着というのは、母親を代表とした養育者との間で、愛着が作られずに子どもの情緒や精神状態、対人関係に問題が出てくることをいいます。
この愛着の正しい形というのは、心のつながりのことをいいます。
赤ちゃんの頃
- お腹がすいた
- オムツが汚れた
- 熱い
- 寒い
などを、泣いて自分の気持ちを表します。
大きくなったら
- 自分のしたいこと
- 嫌な事
- 嬉しいこと
- 好きな事
などを言葉や態度などで示します。
この時、母親や父親などが子どもに対して
- ミルクをあげたり
- オムツを変えたり
- 汗を拭いてあげたり
- あやしたりと
子どもが嫌だと思っている事を、改善しようとします。
喜んでいるのであれば一緒に喜んだり、笑わせたり遊んだりします。
これはただの、育児の日常だったります。
触れ合ったり、コミュニケーションを取って育児をしていきます。
その中で、子どもは「この人は自分のしてほしいことをしてくれるな。」
「この人は自分によく話しかけてくれるな」などと特定の人を認識していきます。
生後3か月をすぎると子どもは親と違う人を認識していきます。
この認識をしていくというのが、愛着形成の1歩目です。
そして、どんどん愛着を深めていくのです。
愛着が必要な理由
愛着というと、なんとなく悪い印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、とても大切なことなのです。
人に対して基本的信頼感が芽生える
子どもは特定な親との間に愛着を築くと親に甘え、依存をしていきます。
そして親は受け入れていく。
この繰り返しや、やり取りを通して、人と関わる楽しさを体験していくのです。
コミュニケーション能力、自己表現を高めていく
親に対して、自分のしてほしいことなどの欲求を伝えたり、相手の欲求を受け入れたりすることを通じて、子どもはさらに表現を覚え、楽しさや難しさを覚えます。
どうしたら伝わるのかな?と考えたりすることによって、子どものコミュニケーション能力が高まっていくのです。
安全基地を確保していく
安全基地とは自分にとって、否定させずに受容される1番落ち着く大切な場所です。
子どもが不安を感じたり、危険を感じた時に、安全基地に隠れたり逃げ込んだりして、自分の身を守ろうとします。
これが母親である場合が多いです。
ストレスや不安を感じても、安全基地であるお母さんのもとに戻ると、安心してほっとしてもう1回、外の世界に出たり、積極的に外とのふれあいを行っていきます。
愛着障害の原因とは?
これは、よく耳にする「愛情」に関係していきます。
何らかの要因によって、親との間に愛着を築けないという状態です。
- 虐待を受けたりネグレクトを受けていた
- お世話はしてくれるが最低限で、自分に対して無関心である
- 親のような立ち位置の人が、複数いてコロコロ変わっていた
- 兄弟差別など、あきらかな差別をされ育った
これは、安全基地が無い状態で育ってきた状態です。
家の無い荒野にずっといて、そこで1人で生活しているようなものです。
安全地帯が無い場合、子どもの成長に大きく影響を与えます。
人を信頼できず信頼関係を築いたり、コミュニケーションを取ることが、難しかったりしてしまいます。
愛着障害の傾向
反応性愛着障害
反応性とは、相手が親であっても極端に関わりを持たないようにすることです。
- 親に対して安心、慰めを求める為に抱き着いたり、泣いたりすることがほとんどない
- 無表情
- 他の子どもに興味を持たない
脱抑制型愛着障害
親に限らず誰に対しても、くっつきにいったり注目してほしいという理由で、乱暴な行為を起こしたりすることです。
- 全く知らない人でも。危険など考えずに近づいていく
- 知らない大人に抱きついていく
- 落ち着きがない、乱暴
両者にある共通点
反応性愛着障害、脱抑制型愛着障害のどちらにも共通しておこることは、頑固、意地を張る、わがままなどです。
これは親との間に愛着が生まれていないので、甘えたり頼ったりできずに、こういった形で出てくることがあるのです。
発達障害と似ている症状もある
これは大人になっていくと、もっと種類がわかれていきますし、もっと複雑な症状を起こしたりします。
しかし、子ども時代というのは発達障害を呼ばれる、自閉症スペクトラムやADHD、アスペルガーなどと似ている部分があるのです。
発達障害だと診断されたが、実は愛着障害だったというのもある話なのです。
愛着障害は後天的なものになるので、治療ができます。
治療と言っても、薬などの投薬ではありません。
発達障害のお子様を持つ親御さんが、言われて傷つくであろう「愛情」
これが治療なのです。
安全基地の形成から、まず行っていかなければなりません。
私は過去に虐待を受けていたと話しましたが、きっと愛着障害だったとしてもおかしくないのです。
親というのは、子どもに対して無償の愛情を注ぎ、受け入れていくという本当に安全基地なのです。
私が「自分の親の様になりたくない」と無駄な執着をしていたり、完璧に出来ないと失敗と同じと考えてしまったり、自己肯定感が低かったのも、自分の行動に対して常に不安を感じたりするのはこれなのでは・・・と思ったこともあります。
子どもの成長には、愛情というのは、とても大切なのです。
ただ愛情といっても親としての愛情です。
歪んだ愛情は、愛着形成はされません。
治療法として安全基地の形成と言いましたが、虐待を受けたり、不当な扱いを受けて育ってきたならば関わりたくないと感じるのも、当たり前だと思います。
また逆に常に「良い子」でいることを選択する場合もあるでしょう。
このような場合、専門医さんにかかり安全基地を構築していく事が、治療になります。
発達障害は愛情の問題ではない
発達障害は先天性
愛着障害は後天性
この違いが大きな違いです。
また、自閉症スペクトラムや、ADHDと似通った部分がありますが、もちろん、違う部分もあります。
自閉症スペクトラムに似ている反応性愛着障害は、年齢や知能に見合った社会的コミュニケーションが見られ、環境を整えれば知的、社会性の両面が改善していきます。
ADHDと似ている脱抑制型愛着障害は、大人の気を引くために、わざと問題行動をおこすため区別することができます。
「愛情がたりない」と言われたりするのは、とてもつらいですが、こういった障害もあるので発達障害という認識がなかった時代であれば「愛情」が全てだと考えられていたのも、なんとなく理解はできます。
理解は出来ますが、そこにお母さんが「愛情が足りないのかもしれない」とストレスを感じることなく、過ごしてほしいと思っています。
効果のあった集中力の強化サプリメント
関連記事
LINEを開設しました。
100人登録ありがとうございます!!
こちらには
お知らせなどを送らせて頂きますが
感想やお悩みなどもかいて
頂けると読ませて頂きます!
全部に返信は出来ない事もありますが
出来るかぎり
返信していきたいと思っています!
よろしければ
登録お願い致します。
人気ブログランキングに参加しています。
良かったらクリックおねがいします。
人気ブログランキング