療育

発達障がい児、グレーゾーン:褒めても自己肯定感が上がらない。自信がもてない

息子がそうだったのですが、褒めても褒めても自信がないと呟くときがありました。

 

それはもう、ザルで水をすくっているようでした。

褒めても褒めても「僕には出来ない」

「僕はぜんぜんダメな子」

「みんなの方が出来るし」

「○○君はできてるもん」とは泣いてました。

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自己肯定感を上げる=褒める???

いろいろな育児本を見ると褒めることが言われています。

 

 

最初初めての育児の私は褒めることを注目して何かすれば褒めて、なにか言えば褒めて・・・としていました。

 

これが、裏目に出てしまったのです。

 

 

例えばお皿を並べてくれた時、最初は「ありがとう!良い子!」と褒めてしまっていたのです。

ペアレントトレーニングでも、お話しましたが「良い子」と褒めず行動をほめていくことが大切なのです。

 

最初はそんなこと考えず息子を褒めていました。

→関連記事 ペアレントトレーニング

 

 

確かに良い行動は定着しやすいです。

 

しかし「お皿を並べると褒められる !」というのは、逆に言うと「お皿を並べると良い子」と認知してしまう場合があるのです。

息子の場合はこれでした。

 

 

たしかに、発達障がいをもつ子供は注意をされることも多くストレスも多いので自信をなくしやすいですが褒めることが自己肯定感に繋がるかと言えば、それはどうなのかと思ったのです。

 

 

叱るのは「~してはいけない」と大人の「~するべき」を伝えているのです。

 

 

・・・しかし褒めることも、叱ることと同じだと感じませんか?

~したらいいんだ」と大人のさじ加減で~すべきを子供に伝えているようにも思えます。

 

 

そして褒められるために行動をしていくようになっていってしまったのです。

我が家はこの方向転換が大変だったわけです。

 

 

なので、褒めれば自己肯定感が上がるというのはちょっと考えてほしいです。

人間の欲求

人間にはもともと承認欲求というものがあり他の人に認められたい」という欲求があります。

その欲求が満たされると幸せだと感じ自分に価値があると、他人の評価ありきの自分になってしまうのです。

 

 

その承認欲求を「褒められることで満たしてしまう」恐れがあるのです。

 

 

これでは、お母さんが見ているからこれをやろう。

これをしたら褒められるからしよう。

お友達に認められたいから無駄にアピールしてしまったりと。

 

 

大人の世界でもありますよね。

いまでいえばSNSです。

写真にいいねをたくさん押されると承認欲求が満たされていく。

 

 

「家族で○○行きました~」

「このブランドのカバン買いました~」

「旦那さんが毎日優しくて幸せ」

「子供が可愛すぎて」

「有名人と知り合い!」とか頻繁に自分のアピールをしたりする人も出てきます。

 

 

私はこのSNSの写真や投稿をみると疲れてしまうのでSNSは基本的にしていません。

 

承認欲求とは大人にも子供にもあるものなのです。

 

そして承認欲求が強いひとは人の意見に左右されてしまうので、自分の評価まで他人にゆだねてしまうのです。

 

 

そして、評価されるように振る舞い、認められようとします。

他人から認められることが、自分の自己価値なので自分が今、存在していてもいいんだ。と存在意義も自分ではなく、他人にゆだねているので周りから承認が得られなければ「価値のない人間」となってしまいます。

 

実はこれ私はすごくわかります。

 

 

両親から虐待を受けていたので親の顔色を伺いながら生きていました。

なので私の存在価値は、両親が怒らない振る舞いだったので承認欲求を他人にゆだねて20代は生きてきました。

 

 

嫌われるのも怖かったですしみんなに好かれたい。

みんなに求められる人でいたい。

自分の意見もありませんでした。

 

 

 

日本はみんなと同じことが正しいと思われがちであり学校でも社会でも、みんなと一緒なことが正解とされやすいです。

 

 

また評価というのは点数や成績、評判など色々な形でつきまといます。

その評価を基準にするのも日本です。

 

 

少し違う事があると「変な人」「変わった人」「仲間には入れない」

こんなの私は変な話だと思います。

 

 

皆違ってみんないいという言葉が流行ったりナンバーワンではなく、オンリーワンという歌が流行りましたが社会はやはり、みんなと一緒なのが安全であるとされる場面が多いです。

 

褒めすぎることの弊害

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自分が常に褒められると想像してください。

ドラえもんで言うと出木杉君は常にテストの点数もよく運動も出来ます。

 

 

でも実はお友達と遊びたくても褒められるために勉強しよう・・・であれば出木杉君は幸せでしょうか??

 

もしかしたら、褒められる自分でいないといけないプレッシャーと本当の自分と褒められる自分との違いに疲れを感じてしまうかもしれません。

 

 

褒められ続けるのもプレッシャーがあります。

 

少し間違った事をしてしまうと評価が下がってしまうのではないか。

こんなことを言ってしまうと自分がどうみられるのか。

褒められるにはどうしたらいいのか。を常に考える。

 

これでは疲れてしまいます。

 

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褒めることで育つのは??

褒めることで育つのは実は優越感なのです。

 

優越感は人と比べて育つものです。

 

○○君より足が速い。

○○君より泳げる。

○○ちゃんより字がきれい。

 

 

これって小さい世界だといいのですが、少し大きい世界にいくと自分より上の子はたくさんいるのです。

そのときに自分より出来る子がいた場合、自信はなくなってしまいます。

 

 

「褒める」とは上から下にすることであり、基本的に上下関係が出来てしまいます。

 

 

もちろん褒める行為は必要なのです。

とくに自信を失いやすい、発達障がいの子供にとっては褒めることは大切です。

 

 

「すごいね!」って素直に思うときもあります。

そのときは、そのまま伝えてあげればいいのです。

 

 

しかし多用してしまうと、すごい自分がすごい優越感に繋がってしまいます。

 

褒めず叱らずってどうすればいいの?


これは難しいです。

 

褒めてしまうこともあるし、叱ってしまう事もあります。

 

それはそれでいいのです。

 

あと1つあるとすれば「認めること」だと思います。

 

 

凸凹のある子は、苦手なところも認めていくことが大切だと思います。

これが理解者に繋がるのだと思っています。

 

 

  • イライラしやすい
  • 勉強は苦手
  • 気持ちの切り替えは苦手
  • ゲームをずっとしてしまう
  • 負けるのが嫌い
  • よく話してしまう
  • 弱気なところがある

 

 

もっとありますが、そんなところも全て認めることで、子供の全てを肯定することが出来ます。

 

 

そして親が、子供の短所や苦手なところを受け止めていく事で子供自身も自分で受け入れいれられてると感じることができてダメな自分でもいいんだ。と本当の自己肯定感に繋がっていきます。

 

 

本当の自己肯定には他人は存在しません。

 

 

他人にゆだねることなく自分は自分でこうだと、しっかりと自分の意思をもてるようになります。

 

 

そのためには、まず私たちが子供の全てを認めて受け入れていくこと。

 

 

子供が満足しているのか不満足なのかを聞いて、そこの声に共感してあげてください。

 

発達障がいで苦手なところがあるというのはお母さんが1番分かっている事だと思います。

だからこそ、評価が甘くなってしまい出来るであろうというラインを少し低く見てしまうことがあります。

 

 

スモールステップで自信をつけさせていくことも必要なので、ここは難しいのですがお母さんの気持ちはお母さんの気持ちとしてちゃんと受け止めて喜んで下さいね。

 

 

つぎに、子ども自身はどう思っているかを聞いて下さい。

 

 

子供本人としては出来た!と満足なのかそれとも、もっと出来たのに・・・と不満足なのか。

 

そこを聞いてあげてから、そこに共感してあげるようにしてあげてください。

ちゃんと聞くことで、子供自身がどう思っているのかが分かり本人の評価に軸を置いて話していけるようになります。

 

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失敗することも出来ないのも親が見せてあげる

子供がいつも見るのはやはり親です。

 

 

私は昔、子どもの前では完璧でいないといけないと思っていました。

泣いてはいけない、いつも優しいお母さんでいないといけない、完璧でいないといけない。

 

正直、私の親が完璧な人だったらたぶん劣等感しか抱きません。

 

 

私は出来ないのに。

お母さんは出来てるのに。

 

 

そうやってきっと自信をなくしてしまいます。

 

 

そうではなく苦手だとか失敗を子供にも見せていく事が大切なんだと思いました。

 

 

大切なのは失敗してからどう立ち直るか。

どう仕切りなおすか。

どう苦手を補えばいいか。

このようなことなのです。

 

 

失敗はするものです。

失敗はして当たり前なのです。

 

 

でもそこから、どう補って、立ち直っていくか。

 

 

そんな親のダメな部分を、たくさん見せてあげて一緒に考えていけば子供も自ずと経験したり考えたりしていきます。

そうやって一緒に成長していけばいいのです。

 

完璧なんて求めなくても大丈夫なんです。

 

 

肩の荷を下ろしてお子さんと接してほしいと思います。

 

 

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さくら
発達障がいグレーゾーンの子どもがいる母親です。 どうにかできないかと奮闘した過去があり 現在は楽しみながら家庭療育や考え方の見直しをしています。 独りで辛かった過去から、今の悩んでいるお母さんの力になれればと思い サイトを立ち上げました。
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