発達障害の中の特徴として大きく4つに分けられるものがあります。
- 対人関係の問題
- コミュニケーションの問題
- 想像力の問題
- 限定された物事へのこだわり
このようにざくっと大まかですが4つの特徴があります。
発達障害の子どもはバランスが凸凹に成長している事が多いです。
- 勉強のスキル
- 社会的なスキル
- 身体的なスキル
このようなスキルの凸凹を、ソーシャルスキルトレーニング(SST)で身に付けていきます。(以下SSTと記載していきます。)
目次
SSTと療育の違い
療育とSSTの違いですが療育は自分以外の他の人との、基本的なコミュニケーション能力を理解するために行われます。
また、言葉の遅れや、暗黙のルールなどの言葉がない、コミュニケーションスキルの力が著しく低い場合は、療育を先にうけたほうがいいとされています。
ですので、療育は早期にというのは、小さい頃から基盤を作るために、受けた方がいいとされているのですね。
SSTは基本的なコミュニケーションを理解したあと、社会に適応する方法を学ぶ方法です。
社会の中での「してはいけないこと」「したほうがいいこと」などの暗黙のルールや、決まっているルールを身に付けていくのです。
ルールを守れなくても、周りを見て判断できたり、注意されて改善できればSSTは必要ないとされています。
集団の中で、周りの行動を見れなくて、判断が苦手であったり、注意されても同じことを繰り返してしまう場合はSSTが有効であると言われています。
なぜかというと目標に対してSSTでは、小さなステップを踏んで、ゆっくりと理解していき身に付けていくことが出来るからです。
SSTの実践方法
では、SSTにはどのような実践があるのでしょうか。
沢山ある中の一例として読んでくださいね。
・ゲーム
鬼ごっこでも、だるまさんが転んだでも、ルールというものが存在します。
また、勝ち負けもついてきますし、氷鬼などでは仲間を助けるなどといった、多くのソーシャルスキルが盛り込まれています。
- ルールを守る
- 勝ち負けの結果を受け止める
- 仲間と協力したり相談する
このようなソーシャルスキルを、楽しみながら学ぶことが出来ます。
支援する人は子どもにとって何が目標なのかを、意識しながらゲームを進めて行く必要があります。
息子であれば勝ちたい思いがとっても強く負けると、とたんに泣いてしまいます。
悔しいのと、勝てない自分に対して劣等感を抱いてしまうようです。
このようなときは
- 「負けても次があるよ」
- 「負けても楽しかったね」
- 「頑張ってたのにおしかったね」
- 「負けても頑張ってたのに変わりはないよ」
と気持ちに寄り添います。
↓
といった声掛けをしています。
お友達を助けるというのは大好きで、相手が捕まっていたら助けに行くのですが、自分が捕まっている時に助けに来てくれないと怒ってしまいます。
- 「みんな鬼さんが怖くて来れないのかな?」
- 「助けにくるタイミングみてるのかも?」
- 「助けてほしいよね~」
- 「みんな応援してみようか」
基本的に気持ちに寄り添って、声掛けをするのは変わりません。
↓
「どうやって逃げてるか見てみようか?」「みんなどこにいるかなぁ?」などと、自分気持ちを認めた後に周囲を見るということに、目的をすり替えています。
・ディベート、ディスカッション
討論ともいいますが、相手の話をしっかりと聞かないと、自分の意見もしっかりといえません。
言葉のやりとりをするのにはもってこいですが、小さい子どもでは出来ないので、ある程度の年齢になってからのものになります。
・ロールプレイング
人形を使ったり、支援者と実際に行ったり、お友達としたり実際に、この場合はどうしたらいいのかと言う事を考えながら行っていきます。
息子が最近したロールプレイングでは、小学校の新しい席についたとき
隣の子どもにどのように声をかければいいのか、なんと話しかけたらいいのか。ということをロールプレイングしていました。
息子は年上の子どもには自分から声をかけられますが、同年代の子どもには、自分から声をかけることが出来なかったようです。
恥ずかしいと言う気持ちと、話しかけて断られたらと言う、怖い気持ちがあるようだと教えて頂きました。
断られることも、もちろん経験していかなければなりません。
自分の考えを拒否されるのが怖い息子にとって、これは大きな課題だと思います。
じっくりと今後も取り組んでいきます。
・共同作業
工作や、調理など「何かを作って遊ぶ」「何かを作って一緒に食べる」などといった、楽しいゴールに向かう過程でほかの友達と、相談、役割を分担する、助け合いといった社会生活に必要なスキルが学べます。
保育園でも料理をする時間があって、一緒にみんなで作って、役割分担をしながら相談して作っていました。
そのたびに自分がしたい所が、複数人いた場合はどうしたらいいのかと相談しながら、楽しんで料理をしていました。
・ワークシート、絵カード、ソーシャルストーリー
視覚的に分かりやすくしてこの場合はどうしたらいいのかな?と課題になっている行動や言動を意識して考えていくことで、自分の行動を認知していくことが出来ます。
場面のカードを見せてこの子は何しているのかな?
どうしたらいいのかな?と声掛けしながら、一緒に考えていきます。
息子がとくに躓いていたのは場面での相手の気持ちの絵カードです。
この絵カードはとても分かりやすくて、家でやっていたところ、保育園の先生が気に入ってくれて園でも紙芝居の時間に、この絵カードをクラスみんなで考える時間を作ってくれました。
保育園の年代は、相手の気持ちを考えてということがちゃんと出来る子は少ないので、みんなで考えるといったことが良かったようです。
こちらも分かりやすくてお勧めです。
こちらは少し年齢が上がった場合に使える絵カードになります。
合わせて読むと理解が深まる本です。
SSTを日常生活でも取り入れていく
親が子供にしてほしい見本を、自ら行っていく事で子どもの目について「こうしればいいのか」と理解させる方法もあります。
料理を手伝ってもらって、共同作業をおこなったり工夫をしたりしてもいいですね。
鬼ごっこや、じゃんけんをして勝ち負けを繰り返していくことも有効です。
子どもとお話をしながら、相手がどう思うか、相手が興味をもって話を聞いているかということを考えることも出来ます。
SSTのポイント
ポイントと言っても大事なことは2つなのです。
とにかく褒める
いつも出来ないことを注意されたり、お友達とぶつかってしまうことも多い子どもにとって、叱られるというのは逆効果になります。
少しでも出来たらどんどん褒めてあげましょう。
出来たことをどんどん褒めて、子どもが楽しいと思いながら取り組めるようにしましょう。
大げさなぐらいでもいいので褒めてあげてください。
私たちは褒めるということに慣れていないことも多く、恥ずかしい気もしますが、これは慣れです。
小さなステップ(スモールステップ)を踏んでいく
周りを観察したり察していくということが、苦手な子供が多いです。
世間で当たり前という会話や行動や考えが苦手な場合もあります。
家庭にもそれぞれ当たり前があって、子どもにとっても当たり前があります。
この当たり前を世間とすりあわせていったり、いきなり変えると言うのは、難しいので小さいステップを踏んで行ってもらうのです。
そのたびに褒めて、どこで躓いているのか、どこが難しいのかという所を見ていけます。
大切なのはステップを分けること
SSTとは、難しいことではなく1つの目標に対して、通常5個のステップでいいとされる事でも10個や15個などに細かく分けて、しっかりと地盤をかためていくことが大切だと言えます。
1段飛ばしを出来るときもあると思いますが、着実に1つ1つのことを、しっかりと理解して行動にうつせるように事前にトレーニングをするのです。
どこが苦手なのか、どこで困っているのかを親が知るためにも、小さなステップを一緒に進んでいくと良いと思います。
専門的に受けなくても、日常でもSSTは十分取り入れられます。
そして、した方がいいかということについては、出来る範囲でしたほうがいいと私は思います。
それは世間の普通を知ってもらうためではなく、お母さんが子どもの普通を知ったり、苦手な部分を知るためにしていくのです。
その結果を専門機関に相談も出来ますし、ここが苦手っぽいから先生に伝えようなどと、対策が打てます。
私はSSTを日常に取り入れてから、むやみに子供を怒らなくてもすむようになりました。
ペアレントトレーニングの導入の影響もあったと思いますが、褒めるということは、とても大切なことだと思います。
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