自閉症スペクトラム障がいは
年齢ごとに特徴ですが
子どもが成長していくとともに変化していきます。
変化のしかたは子どもそれぞれ
個人差が大きいので、この年代はこう!ということは
ないのですが大まかな特徴です。
0歳~6歳
発達障害とは生まれてすぐに
わかる障がいではありません。
その診断もそうですが、
幼少期から診察や経過をみて診断がつくことが多いです。
・周囲にあまり興味を持たない
→代表的なのが
「目を合わせない」
「他の子どもが何をしていても気にしない」
「名前を呼んでも反応がない」
「指差しをしない」
・周囲とコミュニケーションを取るのが苦手
→周囲に興味が無かったり、
コミュニケーションを取るのが苦手なため
1人遊びをしがちになります。
また一方的に話してしまったりします。
言葉の遅れやオウム返しなどが言語面での特徴です。
・強いこだわりがある
→周囲にあまり興味をもたないのですが
自分が興味のあることは
何度でも何度でも同じ質問をします。
また手順にもこだわりがある場合もあるので
「起きたら電気をつける」
「一番に水を飲む」など
自分の中の手順が変わってしまうと
混乱してしまって癇癪をおこしてしまったりします。
上記のような特徴ですが
ADHDにも当てはまるところがあります。
息子も「こだわり・コミュニケーション」には
当てはまっていました。
6歳~12歳
・お友達に混ざるのが苦手・難しい
→周りを見ずに、自分の好きな事を
自分の思い通りにしてしまう子が多い。
しかし基本的には1人遊びをし
何かしてほしいときに関わりを持ちにいってしまう。
相手の気持ちや察するということが苦手な子も多い。
息子も相手の気持ちを察するのが苦手です。
・柔軟な対応が苦手
→ルールを決めた遊びや、
ルール通りにすることが好きな子どもが多いです。
一方、その場その場でルールを変えられたり
柔軟な対応を求められるのが苦手。
・なんで?といった説明が苦手
→言葉を言葉の通りに受け止める子どもが多く
単語を覚えても意味まで理解するのが難しい場合がある。
自分の思っている事や
気持ちを言葉にするのが苦手で
想像したりするのも苦手なので
「なんでなの?」
「どうやったの?」
などといった説明がうまく出来ないことがある。
息子は別の意味で苦手です。
支援方法
1、簡単な言葉できちんと伝える
→曖昧な表現はさけて
簡単な理解しやすい言葉で
ゆっくりと話してあげましょう。
2、その場で注意する
→「昨日、○○したらダメだったよ」
などと今のこと以外を話に出されると
時間軸が繋がらず混乱してしまう場合が多いので
その場ですぐに注意するようにしてください。
3、予定の変更は避ける
→こだわりや柔軟な対応が苦手なため
予定の変更をしてしまうと
とても不安になってしまう子が多いです。
しかし、絶対に予定の変更をしないと言うのは無理なので
変更するときは分かった時点で子供に伝えるか
紙や絵に描いてその子に分かりやすいように
説明し丁寧に伝えてあげてください。
4.視覚を使ったコミュニケーション
→言葉以外でコミュニケーションを取る手段として
写真や絵カードなどもためして
子ども本人が理解しやすいようにしてあげてください。
息子が使っていた絵カードです。
![]() スケジュールポケット3点セット&絵カード(1)(2)セット
|
いきなりセットで買うのは不安だったので
最初は1セットで購入した所
分かりやすかったようで、
理解をしてくれやすかったです。
![]() アドプラス 絵カード
|
しかし、ここで注意があります。
「絵カードは命令に使ってはいけない」と言う事です。
見通しを想像して繋ぎにくい子どものために、
見通しを持ち安心するために使わないと
拒否感や拒絶感が出てくる場合もあります。
5、手順を具体的に1つ1つ教える
→人を見て人の真似をして
行動するのが苦手です。
折り紙でも「見て折ってね」は
とても苦手なのですね。
どんな風な手順で
どれぐらいの回数
どのように動かしていくか
などなど具体的に示して
目で見て(視覚)を使ってもらい
説明していきましょう。
息子もイラストや写真などで
1つ1つの作業を丁寧に伝えるのも効果的でした。
療育で別アプローチからフォロー
専門機関や病院や療育などで
使われている療育方法になります。
・ABA(応用行動分析)
→出来ない課題を細かく分けて(スモールステップ)
出来たらほめて(その行動を強化)
成功体験をかさねて自己肯定感を高めていく方法です。
この方法は他の障害や、教育
福祉、医療、スポーツの分野でも利用されています。
例えば、奥さんが旦那さんに洗い物を頼んだとします。
A(夫が洗い物をした)→B(妻がありがとうと伝える)→C(夫が次も手伝ってくれる)
など夫の意欲や自己肯定感が高まり
行動が定着しやすいのです。
逆に・・・
A(夫が洗い物をした)→B(妻が間違いなどを指摘する)→C(もうしたくない)
といったように不満が高まり
行動として定着しにくいのです。
子どもだけに使うと思う療育方法ですが
人間関係全般に使っていけるのです。
・PECS(ペックス)
→絵カードを使った支援プログラムです。
ABAの原理に基づいています。
・TEACCH(ティーチ)
→自閉症スペクトラムの本人と
その家族を支援する総合的なプログラムですが
日本では行っている所はまだ少ないです。
・SST(ソーシャルスキルトレーニング)
→ソーシャルとあるように
対人関係・人間関係を上手く行うために
社会生活技能を身に付けたり
自分の特性を自分でしっかり理解して
自己管理をするためのトレーニングです。
また家族を支援するプログラムもあります。
どの障がいもそうですが
本人もつらく受け入れがたい問題ですが
付き合っていく家族ももちろんのこと
悩んだり困ったりイライラしたりと
精神的に参ることが多いです。
しかし、精神的に参るほど
子どもと向き合い、
それだけ真剣に向き合っているのだと
私はそう思います。
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